TAKANORI ITO
Associate Professor
Design Director
伊藤 孝紀(いとう たかのり) 1974/10/17 Type AB
1974年三重県生まれ。94年TYPE A/B設立(有限会社タイプ・エービー)。名城大学建築学科卒業。名古屋市立大学芸術工学研究科博士後期課程満了。 2007年より名古屋工業大学大学院 准教授・博士(芸術工学)。家具からインテリア、建築、都市計画までを一つの環境と捉えデザインの研究と実践を行っている。行政・企業・市民を巻き込んで、社会・世界に向け活発に活動中。

www.type-ab.com

TITLE  RADIO 28*4

本日朝は、ラジオ(RADIO-i 79.5FM morning live) 桑原麻美さんとの生放送!
再生エネルギーの新制度案やネットハンター、UFOの目撃情報、エコキャップアニマル、快眠・音枕などにコメント。本日は2回ほど曲紹介の時間にも登場!桑原さんとのコンビも盤石です。

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 本日の私のテーマは、「家具」と題して、皆さんが普段使っている椅子についてお話ししました。最後に紹介した「小泉 誠」先生の講演の詳細と申込み先を下記に記します。

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小泉誠の仕事  Makoto Koizumi

日時:728日水曜 18:3020:30 (開場 18:00

場所:センチュリーシネマ(名古屋パルコ東館8階)

入場料:一般 1500円 学生 1000円(定員180名)

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申込先・お問い合わせ:(社)日本商環境設計家協会 中部支部事務局 

FAX 0568-78-7835 

E-mailjcd@ak.em-net.ne.jp

 

本日の話の概要を下記に掲載します。専門過ぎて分からなかったというご意見あり・・・修正して来週からのぞみますので聞いてください!


 先週の復習。レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた世界的に有名なドローイング、人体寸法を表した:ウィトルウィウス的人体図。「プロポーションの法則 (Canon of Proportions)」と「人体の調和 (Proportions of Man)」。普遍的な美を表す黄金比の話をしました。

 身体寸法と比率となると家具は身近な存在。特に身体を直接、接する椅子とは大いに関係があります。

 人間工学の視点から見ると、座面の高さは姿勢と作業性に最も大きな影響がある。座面が低いほど体全体は安定し、手先に力を入れやすい。例えば浴室の椅子がそれである。ただし、立位への移行が難しく、背中が丸まってしまうため長時間の使用は体に負担がかかる。一方座面が高い場合、上体の姿勢は良くなる。しかし下肢への負担は多くなる。そのため、座面の角度や柔らかさ、奥行きも重要な要因である。

 

■都市の成立と椅子の既製品化

・モダンチェアが産まれた背景

 産業革命による生活の変化と大衆の価値観の変化

・絵画の変化→歴史的具象的テーマから、光の表現を中心とした印象派へ

→椅子の変化→王侯貴族的な装飾、権威を誇示するための椅子から、使いやすさや頑丈さ 『機能の価値観』

・ 中世になるまで椅子の背もたれは、垂直だった。ルイ14世の頃から傾斜される。

→当時の肖像画を分析することで椅子の形状の変化が分かる。

・フランス語 『モビリエ』、ドイツ語 『メーベル』、英語 『モービル』

→日本では、栄久庵憲司 『動具』。まさに農業・地場産業を中心としたの生活から、都市へ出て工場などで働く、生活そのものを移動する(引越)が当たり前に。

 

■ミヒャエル・トーネット

ミヒャエル・トーネット(Michael Thonet 1796- 1871年)はドイツの家具デザイナー、実業家である。曲木技術の発明者、トーネット社の創業者。

 トーネットはボッパルトでなめし革業を営んでいたフランツ・アントン・トーネットの息子として生まれた。建具職人の下で修行した後、1819年に家具職人として独立し工房を構えた。1830年代に入ると、薄い木板同士を接着した積層材を曲げることで家具を作り出そうと試みる。

 最初の転機は1836年に発表されたBoppard Chairであった。木を蒸して柔らかくしてから曲げる曲木の技法を発明し、これを工場で大量生産した。代表的な椅子は『14(現在は214として生産されている)でこれは19世紀に約5000万脚が生産された。『NO.209(1871)はル・コルビュジェが愛用したことで知られ別名コルビュジェ・チェアとも呼ばれる。 

 現在でも、もちろん販売されています。日本では「アイデック」が販売。

 

■シェーカーの椅子

 シェーカー教徒とは1800年頃のアメリカで、独特の戒律のもとに、世間から分離したコミュニティーを作り、厳格で質素な生活をしていた人達です。その生活の中から簡潔で機能的なデザインのシェーカー家具が生み出されました。

 シェーカーの椅子は、ボーエ・モーエンセンJ-39と呼ばれる型番の椅子にリデザインされた。シェーカーの椅子は数多くの種類があり、全体に言えるのは、全体が少し後に傾斜していることです。 J-39の椅子のデザイン・ソースにもなったもので貫のところの感じは似ていますが、J-39の方は丸い棒の太さを接続部で細くするなど細部では変化を持たせています。

  ※ボーエ・モーエンセン(Børge Mogensen1914- 1972年)はデンマークの家具デザイナーである。

 

■ハンス・J・ウェグナー

 ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー(Hans Jørgensen Wegner1914-2007年)は、デンマークの家具デザイナーである。

 「Yチェア」[シェルチェア」「ザ・チェア」生涯で500種類以上の椅子をデザインし、20世紀の北欧デザイン界に多大な影響を与えた。

 192613歳の頃、近所の木工のマイスターに弟子入りし、17歳でマイスターの資格を取得。1931年、指物師としてのプロライセンスを習得。国立産業研究所で木材の研究をし、その後、23歳のときにコペンハーゲンの美術工芸学校家具科に入学。この頃、生涯の友となる ボーエ・モーエンセン と知り合う。

 

■明代の椅子とウェグナーへの影響

 ウェグナーが1943年に独立したとき、自分なりのスタイルをどうやってつくっていったら良いか迷っていた。同世代のモーエンセンはシェーカー家具などに影響を受け、すでに独自のスタイルを確立していた。そんなとき、一冊の本の中の写真にインスピレーションを受け、チャイニーズチェアがデザインされた。

 その写真は中国の明代の「圏椅(クワン・イ)」という椅子で、背もたれからアームにかけて、まるで1本の木材でつくられたような美しい曲線を描いているのが特徴である。

そして自らデザインしたチャイニーズチェアをリ・デザインしたのがザ・チェアである。

 

→歴史を参照し、どこか一箇所でもオリジナリティがあれば、模倣をしても、それは個性あるデザインである! デザインは理論であり分析し、積み重ねていくモノであり、模倣することから学ぶもの、決して偶発、偶然的な閃きだけではない。

 

■ そんなデザイナーの創意工夫した椅子など家具の話を聞いてみませんか?!

 来週28日水曜 18:30〜、JCD中部支部50周年記念講演として、家具デザイナーであり、武蔵野美術大学教授・小泉  先生にお越しいただきます。

私もコーディネーターとして登壇し、小泉先生と対談させていただきます。

 

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